城南コベッツ笹原駅前教室

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2023.11.02

こんにちは、教室長の木村です。

今日は、大学進学に向けて志望校選びを考えている高校生のみなさんに、大学選びの際のヒントとなる本を紹介したいと思います。

教育YouTuberの山内太地さんが2023年4月に筑摩書房から『偏差値45からの大学の選び方』という本を出版されました。

この本は、偏差値45の人に限らず、偏差値30の人も偏差値70の人も、読んで非常に発見がある本です。

山内太地さんは約800ある日本全国の全ての大学に足を運んだことがあるという方で、実際に足を運んで調べた情報を基に、この本を書かれました。

この本では、文系・理系のいろいろな学部・学科について、非常に丁寧に紹介されています。

今日は、その中でも、理系の学部・学科にしぼって、「なるほど」と思う面白い話を紹介したいと思います。

まず、一般的な話として、大学の世界では工学部の存在が巨大で、東京大学や京都大学などでは工学部の入学定員が全体の約3割を占めており、定員が多いので狙いやすいという話がされています。

マンガの『ドラゴン桜』でも、龍山高校の特別進学クラスの矢島勇介と水野直美の2人が東京大学理科Ⅰ類を狙うという設定になっているのは、理科Ⅰ類が工学部系で定員が多いからです。

また、山内太地さんが個人的に一押しされているのは、信州大学繊維学部です。

信州大学繊維学部は全国唯一の繊維学部で、工学部と農学部の両方の要素がある「もう一つの工学部」のような存在になっていて、大変ユニークな研究を行い、就職にも強いのだそうです。

農学部に関して言えば、偏差値ではなく、それぞれの地域の環境や特産物を考えて選んだほうがいいというアドバイスをされています。

例えば、りんごに関して研究したいなら弘前大学、みかんに関して研究したいなら愛媛大学、また、砂漠の緑化について研究したいなら鳥取砂丘がある鳥取大学に行くべきだというのです。

これは確かにその通りで、単純に偏差値や大学の名前のブランドで選ぶのではなく、自分が本当に研究したいことをよく考えて志望大学を選ぶべきだと思います。

さらに、『偏差値45からの大学の選び方』では、高校で文系コースに進んだけれども理系の大学に進学したくなった人のために、文系3教科だけで受験できる理系の学部・学科が紹介されています。

具体的には、明治大学農学部食料環境政策学科、日本大学生物資源科学部、東京農業大学農業ビジネス系学科、東京農業大学国際食料系学科、東京都市大学環境学部、東京都市大学メディア情報学部、東洋大学情報連携学部、東洋大学総合情報学部、近畿大学農学部、近畿大学建築学部、龍谷大学農学部、関西大学総合情報学部といった学部・学科が例として挙げられています。

実際にこれらの学部・学科に出願する際には、科目等に変更がないか最新の入試情報を確認しておく必要がありますが、いずれにしても、みなさんも山内太地さんが書いた『偏差値45からの大学の選び方』(ちくまプリマー新書)をぜひ手にとって、いろいろと参考にしてみてください。

2023.10.02

こんにちは、教室長の木村です。

今日は、高校進学に向けて志望校選びを考えている中学生のみなさんに、高校選びの際に注意してほしいことについてお話をしたいと思います。

高校選びの際には、高校卒業時の大学進学や企業への就職の実績などを見て選んだり、学校の校風などを見て選んだりすることも多いと思いますが、「高校に入ったらこの部活で頑張りたい」と思って部活を基準に高校を選ぶ人も少なくないのではないかと思います。

「この部活で頑張りたい」という思いで高校選びをしている中学生のみなさんは、その高校の部活の状況をしっかり調べて志望校を決めるようにしてほしいと思います。

そのような下調べを怠って失敗した例をご紹介します。

参議院議員の山本太郎さんが24歳以下の若い人々からの人生相談に答えている動画がこれです。

【夏休み人生相談】「ヤマモトGPTを使ってみな

山本太郎さんは、小学校を卒業する際に中高一貫校を受験したのですが、小学校の時にやっていた硬式テニスを中学・高校の部活でもやりたいと考えて、箕面自由学園中学校・高校の入学試験を受けて、合格し、進学したのだそうです。

箕面自由学園中学校・高校の「入学案内」のパンフレットの航空写真には、校舎とともに綺麗なハードコート(硬式テニス用のテニスコート)が写っていて、それを見て「自分の青春はテニス部に捧げる」という気持ちで箕面自由学園中学校に入学したところ、実は写真に写っていたハードコートは隣の団地のテニスコートで、箕面自由学園中学校には硬式テニス部はなく、あるのは軟式テニス部だけだったということが分かり、入学後にそのことを知った山本太郎さんは、愕然とします。

仕方なく山本太郎さんはサッカー部に入部したものの、次第に部活をサボるようになり、結局、サッカー部を退部することになります。

その後、山本太郎さんは箕面自由学園高校に進学し、高校1年生の時に「アジャコング&戸塚ヨットスクールズ」というダンスユニットを結成して『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』という人気テレビ番組の「高校生制服対抗ダンス甲子園」というコーナーに出演して、それがきっかけで芸能界デビュー(高校は中退)、さらに芸能人から政治家に転身して、現在は参議院議員として「れいわ新選組」という国政政党の代表を務めておられます。

山本太郎さんの話は、今と違ってオープンスクール等の開催が一般的ではなかった30年以上前の話ではありますが、今の時代においても、進学先の部活の活動状況を確認しておくことは重要です。

自分がやりたい部活について「部活の有無」を確認しておくことは大切ですが、それだけではなく、「実際の活動状況」について確認しておかないと、場合によっては「顧問の先生がいないので休部中」となっているようなこともあるので、実際に部活がやれるのか、きちんと確認しておくべきです。

高校進学においては、野球やサッカーなどの部活強豪校に進学する人も一定の割合でいます。

当教室の卒業生でも、県外のサッカー強豪校に進学した生徒がいて、長期休暇で帰省した時に教室を訪ねてきて、近況報告してくれたことがあります。

「俺、自分で『サッカー上手い』って思ってたけど、高校行ったら、もっと上手い奴がいっぱいいた。今はまだ二軍だけど、一軍に上がれるように頑張る。」と、彼は言っていました。

私からは「頑張れよ!」ということぐらいしか言ってあげることができませんが、実際に高校に進学して、いろいろな経験をしているんだなぁ、というふうに感じます。

そういったことも含めて、部活で進学といっても、進学後にまたいろいろなことがあるわけで、やはり、よく調べて、よく考えて、自分が納得できる進学先を選ぶことが大切なのではないでしょうか。

2023.09.01

こんにちは、教室長の木村です。

今から100年前、1923年(大正12年)9月1日の午前11時58分に、相模湾西部を震源とするマグニチュード7.9の大地震が発生しました。関東大震災です。

地震の発生時刻が昼食の準備の時間帯と重なったことから、多数の火災が発生し、折からの強風にあおられたこともあり、火災によって多くの人々が亡くなりました。

この地震で東京・横浜を中心とする地域が壊滅状態になり、死者・行方不明者は10万人を超えたと言われています。

こうした震災の混乱の中で、「朝鮮人が火をつけて歩いている」とか、「朝鮮人が井戸に毒を入れている」とか、「社会主義者が暴動を起こす」といった根拠のない噂が流れ、多くの人々がこのデマを事実だと信じてしまいます。

その結果、住民が組織した自警団が、多数の朝鮮人や中国人を殺害する事態に至ってしまいます。

千葉県福田村では、香川県から来ていた薬売りの行商団9人が方言の讃岐弁の言葉や持ち物の様子などから「朝鮮人ではないか」と疑われて自警団によって殺害されてしまう「福田村事件」が起きました。

また、無政府主義者の大杉栄や女流作家の伊藤野枝らが憲兵大尉の甘粕正彦らによって殺害されるという事件も起きました。

こうした混乱の中で、神奈川警察署鶴見分署で分署長を務めていた大川常吉は、自警団に殺される恐れのあった朝鮮人や中国人ら約300人の命を守り抜きました。

「朝鮮人が井戸にビンの毒を入れた」と言って騒ぎ立てる自警団に、大川常吉は自らビンの液体を飲んで「ビンの中身は毒ではない」ことを証明します。

さらに、1000人以上の群衆に取り囲まれても、ひるむことなく、朝鮮人や中国人を鶴見分署内に保護し続けたのです。

災害などの非常時に、群集心理で他人に危害を加えてしまうようなことがないか、あるいは、差し迫った状況の中で、自分の身を危険にさらしても他の人の命を救おうとすることができるのか、など、いろいろなことを考えさせられる出来事だと思います。

虐殺の話は現代の日本に当てはまる話とは思われませんが、デマは現代においても世界のあちこちで流れています。

そうしたデマに惑わされないためにも、歴史の教訓はしっかり学んでおく必要があると思います。

2023.08.01

こんにちは、教室長の木村です。

夏休みに入って、連日、熱い日が続いています。

夏休みは、部活やクラブチームでのスポーツなどが盛んに行われますが、熱い日が続く中で、熱中症にならないよう十分に気をつけることが必要です。

部活への行き帰りなども含めて、小学生や中学生や高校生のみなさんは、塩分や水分のこまめな補給や、涼しい場所での休憩などを定期的に実施して、体調管理に努めてください。

また、夏の暑い時期は、十分な栄養や睡眠をとることも重要です。

毎日、健康な生活を心がけて、良い夏休みを過ごしましょう。

2023.07.01

こんにちは、教室長の木村です。

起業家の孫泰蔵さんが「AI時代のアンラーニング」をテーマに書いた『冒険の書』を手にとって読む機会があり、熟読して非常に感銘を受けました。

この本は中学生・高校生のみなさんや保護者の方々にぜひ読んでいただきたい本ですが、本の「はじめに」の部分に「自分の考えを表現するのにちょうどいいところがあれば、いくらでも引用して使ってかまいません。僕の許可を得る必要はありません。」と書かれてありますので、さっそく一部引用して、内容を紹介したいと思います。

<引用開始>
「もし明日死ぬとして、一言だけ我が子に遺言を残すとしたら、どんな言葉を遺す?」
(中略)
僕はこの問いについて、実はもう何年も考え続けているのですが、少なくとも今のところ僕が答えにしているメッセージはこれです。
「世界は自ら変えられる」
こんなことを言うと、「ちょっとカッコつけすぎじゃない?」という声が聞こえてきそうです。しかし、ここにいたるまでにいろんな案を出し、じっくり考えてきた結果、この言葉がベストだと思っています。なぜか。
結局のところ、親が子に望むのは「幸せに生きてほしい」ということ、ただそれだけであり、親としてそれ以上望むことはなにもないはずです。つまり、この問いは「幸せとはなにか?」という問いだと思うのです。
幸せについては人の数だけいろいろな定義があるとは思いますが、すごくザックリ言うならば、「自分の人生をいきいきと生きること」と言って、大きくハズレてはいないと思います。誰であれ、自分の人生をいきいきと生きてくれれば、それは幸せな状態だといっていいと思うのです。
「自分の人生をいきいきと生きてほしい」、すなわち「自分の人生を自分の意志で生きるような、そんな子に育ってほしい」という願いは、「希望を持って未来を自ら切りひらいていける子になってほしい」と言いかえることができます。
では、そう思えるためになにが必要か。
そのためには、「未来に希望が持てること」と、「切りひらこうと思えば、実際に切りひらけること」という2つの条件が満たされなければなりません。つまり、「希望を持って未来を自分で切りひらいていく」という姿勢は、「世界は自ら変えられる」と思えなければ持ちえないということです。
<引用ここまで>

「世界は自ら変えられる」というとかなり大げさな感じがするかもしれませんが、人間には大なり小なり「自分の周りの世界を変えてしまう」力があることは事実で、そのことを敷衍していけば「世界は自ら変えられる」という考えを持つことも可能です。

あるいは、それはスケールが大きすぎると思ったとしても、中学3年生や高校3年生のみなさんは「自分の進路は自分の行動で変えられる」ことに、ある面で強いモチベーションを感じたり、あるいは大きな不安や強迫観念に駆られたりしているのではないかと思います。(もしくは、今は自分の進路のことについて深くは考えず、「もう少し後でじっくり考えよう」と思って、目の前の一日一日を過ごしているかもしれません。)

孫泰蔵さんは、今の学校の教育に対して「このままだと、なんかマズイんじゃないか?」と根源的な問いを発しています。

私自身は孫さんの立場に全面的に賛成というわけではありませんが、学校で学ぶにせよ、学校以外の場所で学ぶにせよ、中学生・高校生のみなさんには、「同じ時代を生きる人々や、後の世を生きる未来の人々のために、世界をより良いものに変えていく」というモチベーションを心の中に持てる存在になってほしいと願っています。

これから始まる夏期講習では、生徒のみなさんに英単語や公式などを教えていきますが、みなさんは単にそうした知識だけを学ぶのではなく、「『学び』は中学時代や高校時代だけのものではなく、自分自身のため、そして世界の人々のために、生涯にわたって続いていくのだ」ということを感じとってもらいたいと思っています。

ぜひ一緒に「探求の旅」に出かけましょう!