上溝教室のメッセージ
個別指導で大切なこと
2021.05.20
個別指導だと、手取り足取り教えるというイメージを持たれる方もいらっしゃるかと思いますが、私自身は本来の個別指導のメリットと言うのは、問題の選び方とヒントの出し方を生徒一人ひとりに最適化できることだと考えています。
教育学では自分だけでは解けないけれど、手助けがあれば解けるレベルの問題に取り組むことが最も学習効果が高いことが分かっていますが、この手助けの仕方、つまり個別指導では講師が生徒にヒントを与える与え方によっても学習効果が変わってきます。
講師が生徒に与えるヒントが、直接的に解答に結びついてしまうようなものだと、すぐに解答が得られてしまい、「どういうことか?」と生徒自身が考える機会を奪ってしまいます。
ある研究では、生徒の5割を正答に導く程度のヒントが最も学習効果が高く、生徒の8割以上を正答に導くような直接的なヒントを与えた場合は、ヒントを全く与えない場合よりも学習効果が低くなってしまったという結果もあります。
手取り足取りの指導は、生徒達が学習する機会を奪ってしまい、理解を助けるどころか阻害してしまう危険性もあるのです。