城南コベッツ横浜六浦教室

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横浜六浦教室のメッセージ

日本霊異記~日本最古の猫の記録

2021.02.20

2月22日は、「にゃんにゃんにゃん」の語呂あわせで「ねこの日」です。
「ねこの日」は、日本の猫の日実行委員会が1987年に制定した記念日です。

奈良時代後期、中国からやってきた猫は「唐猫(からねこ)」と呼ばれました。
珍しい動物なので、まずは上流階級のペットになり、その愛らしい姿は
歴代の天皇の心を癒やし、やがて「源氏物語」などの平安文学にも
登場します。猫の存在が初めて文献上で確認できるのは、平安時代に
編纂された「日本霊異記(にほんりょういき)」です。「日本霊異記」は
日本最古の仏教説話集で、編者は奈良・薬師寺の僧、景戒(きょうかい)、
上・中・下の3巻、全116話で構成されています。

猫(原文での表記は「狸(たぬき)」)が登場する説話は上巻第三十で、
705年(慶雲2年)9月15日の出来事を記したものです。
豊前国宮子郡(ぶぜんのくにみやこぐん、現在の福岡県京都(みやこ)郡)の
膳臣広国(かしわでのおみひろくに)が、急死後に生き返ります。広国が
死んでいた間に地獄めぐりをしたところ、すでに亡くなっている自分の父親と
再会します。父親は地獄での飢えと苦しみを息子に語りました。父親は
空腹を満たすために、姿を変えて広国の家を訪れていたのだといいます。
1年目は大蛇(だいじゃ)、2年目は犬の姿になりましたが、どちらも家に
入れてもらえません。そして3年目に猫になったところ、ようやく
家に入れてもらえ、3年間の空腹を満たすことができたというのです。
当時の猫は、貴重な生き物で珍重されていましたが、大蛇や犬と同じように、
人が転生する対象として扱われていたことがわかります。

「日本霊異記」に数多く記された「因果応報(いんがおうほう)」。
「因果応報」とは、行為の善悪に応じて、その報いがあることを言いますが、
現在では悪いほうに用いられることが多いようです。