城南コベッツ横浜六浦教室

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  • 〒236-0031 神奈川県横浜市金沢区六浦1丁目12-21 ベラカーサ 2階A
  • 京急金沢八景駅 徒歩10分

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  • ジュニア個別指導

2024.01.01

正月一日は、まいて空のけしきもうらうらと、めづらしうかすみこめたるに、
世にありとある人は、みなすがたかたち心ことにつくろひ、
君をも我をもいはひなどしたる、さまことにをかし。
七日、雪まのわかなつみ、あをやかに、例はさしもさるもの
目ちかからぬ所に、もてさわぎたるこそをかしけれ。
白馬(あをうま)みにとて、里人は車きよげにしたてて見に行く。
中御門(なかのみかど)のとじきみ引きすぐるほど、かしら一所にゆるぎあひて、
さしぐしも落ち、用意せねばをれなどしてわらふもまたをかし。 
左衛門の陣のもとに、殿上人などあまた立ちて、舎人(とねり)の弓ども取りて
馬どもおどろかしわらふを、はつかに見入れたれば、立蔀(たてじとみ)などのみゆるに、
主殿司(とのもりづかさ)・女官などの行きちがひたるこそをかしけれ。 
いかばかりなる人九重(ここのえ)をならすらむ、など思ひやらるるに。
内裏(うち)にも、見るは、いとせばきほどにて、舎人の顔のきぬもあらはれ、
まことにくろきに、しろき物いきつかぬ所は、雪のむらむら消えのこりたるここちして
いとみぐるしく、馬のあがりさわぐなどもいとおそろしう見ゆれば、引きいられてよくも見えず。

【現代語訳】
正月一日は、一段と空の様子もうららかで、新鮮な感じがあり、一面に霞んでいるおりから、
世間のあらゆる人が服装や化粧を念入りに整えて、主君をもわが身をも新年を祝っているのは、
格別趣(おもむき)があっておもしろい。
七日は、消え残る雪の間に育った若菜を摘むのがおもしろい。
普段は青々とした若菜をめったに見かけない宮中で、持てはやしているのがおもしろい。
白馬節会(あおうまのせちえ)を見物しようと、女性たちは牛車を綺麗に飾り立てて
宮中へ出掛ける。侍賢門(たいけんもん・大内裏の東にある門)の敷居を
牛車が通過するとき、車が揺れて乗り合わせている者同士の頭がぶつかり、
頭に挿した櫛も落ち、うっかりすると折れたりもして、笑いあうのもまたおもしろい。
建春門(けんしゅんもん・内裏の東側の門)あたりに大勢立っている貴族たちが
舎人(とねり)の弓を受け取って、馬を驚かせて笑っている様子を牛車の中から
そっと覗いてみると、衝立(ついたて)が見える。そこを主殿司(とのもりづかさ)や
女官たちが行き来している様子もおもしろい。
どれほどの果報を受けた人たちが宮中で慣れたふうに振舞っているのかと思いやられるが、
見える範囲なんてものは宮中のほんのわずかな部分だけである。
舎人の顔の地肌もあらわに見えて、地黒で白粉が塗れてない部分は
雪がまだらに消え残ったような感じがして大変見苦しく、馬が跳ね上がって騒ぐのも
とても怖く感じるので、自然と身体が車の中に引きこもってしまって、よく見えない。

※白馬節会(=あおうまのせちえ)天皇が白馬を見て一年の邪気を祓う儀式
※舎人(=とねり)警備などの下級役人
※主殿司(=とのもりづかさ/とのもづかさ)宮中の雑務担当

2023.12.30

2023年の授業が終了しました。
ここ六浦の地にこの塾を開校して12年が過ぎました。

今年は、通ってくださった大学受験の高校生5名全員、推薦合格が決まっています。
次は中学受験・高校受験の順でラストスパートの段階になります。
「通ってよかった」「通わせてよかった」と言っていただけるように
また新年から気持ちも新たにがんばります。

「人は人の中でしか成長しない」
わたしたちの教室は、ただ勉強だけを教える教室ではありません。
通っている生徒さんの「生きる力」をあげていきたいのです。

文部科学省の定義では「生きる力」には「知」「徳」「体」という
三つの重要な要素があるとしています。
「知」は確かな学力、「徳」は豊かな人間性、「体」は健康や体力のことです。

みなさまのお役に立ちたいと考えて運営しておりますが、
掲載料が必要になる「塾ナビ」の検索では私たちの教室は出てきません。

※新年からのご受講のご相談を受付けております。
※資料請求・お問い合わせは、
https://najb.f.msgs.jp/webapp/form/23673_najb_84/index.do?class=%E6%A8%AA%E6%B5%9C%E5%85%AD%E6%B5%A6&_gl=1*11vbsri*_gcl_au*MTUzNTMxODk3OC4xNzAzNDgwMTk2*_ga*NTg2MjI1NTUuMTY3OTk4NTUzMg..*_ga_YD1Y5VRMTV*MTcwMzkwNzg5Ny42MTMuMS4xNzAzOTA3OTM2LjIxLjAuMA..&_ga=2.18442874.218191147.1703480196-58622555.1679985532

2023.12.27

2024年は十干十二支(=じっかんじゅうにし)で「甲辰(きのえ・たつ)」
十二支で5番目の「辰(=たつ)年」です。古代中国で成立した十二支は
もともと動物とは関係なく、方位や季節ごとに農作物の生長を表現する漢字
(子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥)が定められました。
動物名(鼠・牛・虎・兎・龍・蛇・馬・羊・猿・鶏・犬・猪)は、
庶民に親しみやすいように後からあてられて成立したのです。
2024年の干支「甲辰」を「陰陽五行思想」で読み解くと、
「春の日差しが、あまねく成長を助ける年」になるようです。

「たつ」は「龍」とも書きますが、これは空想上の動物「ドラゴン(=dragon)」です。
ここでは「龍」「竜」を使った慣用句を3つ(4つ)ご紹介します。

1.登龍門(=登竜門、とうりゅうもん)
「竜門」は中国の黄河中流の急流です。ここを登った鯉は竜になるという言い伝えから、
困難であるが、そこを突破すれば立身出世できる関門の意、また運命を決める大切な試験のこと。
出典:後漢書「李膺(=りよう)伝」
「膺は声明をもって自らを高しとす。士有り、その容接を被る者は、名付けて登龍門となす」

2.画竜点睛(=がりょうてんせい)
わずかなことであるが、それを加えることによって物事が完成、成就することのたとえ。
また、物事の最も肝要なところのたとえ。文章や話などで肝心なところに手を入れて、
全体をいっそう引き立てるたとえ。
出典:歴代名画記
訓読:「竜(りょう)を画(えがいて)睛(ひとみ)を点ず」※「晴」ではないことに注意

3.竜駒鳳雛(=りょうくほうすう)
すぐれた才能を持っている賢い少年のこと。
「竜駒」は名馬、「鳳雛」は伝説上の鳥の鳳凰のひな。中国の晋の詩人の陸雲は
幼い頃から天才と呼ばれていて、呉の大臣の呂閔鴻が陸雲を評したという言葉から。
出典:晋書「陸雲伝」

勢いのある「龍」「竜」の年、新しい目標を立ててみましょう!
決して「竜頭蛇尾」にならないように!
出典:景徳伝灯録(=けいとくでんとうろく)「惜しむべし竜頭翻(かえ)って蛇尾と成る」

2023.12.25

「和魂漢才(=わこんかんさい)」とは、日本固有の精神「大和魂(=やまとだましい)」、
中国伝来の学問「漢才(=からざえ)」という対なる概念、または両者を合わせる意味です。
平安時代中期に成立した概念で、貴族層が学問の基礎を、「漢才(=からざえ)」に
置いたのに対し、実生活の行動や人柄を指して「大和魂(=やまとだましい)」と称しました。

平安時代中期には、漢字と仮名(かな)、中国風の絵(=唐絵)と日本風の絵(=大和絵)
などが厳重に区別されました。漢字は男文字、仮名は女文字、中国風の絵は男絵、
日本風の絵は女絵と呼ばれました。そのように男・女という区別がはっきりとなされ、
男性は中国風のもの、女性は日本風のものを意味するようになりました。
「才(=ざえ)」というものは、おもに漢学を指しています。

「大和魂(=やまとだましい)」は、「才(=ざえ)」「漢才(=からざえ)」との対比で
使われるようになり、日本古来から伝統的に伝わる固有の精神という意味に解されます。
「大和魂」の初出は、「源氏物語」第二十一帖「少女(=おとめ)」です。

原文:なほ、才をもととしてこそ、大和魂の世に用ゐらるる方も強うはべらめ。
さしあたりては、心もとなきやうにはべれども、つひの世の重鎮となるべき
心おきてを習ひなば、はべらずなりなむ後も、うしろやすかるべきによりなむ。
ただ今は、はかばかしからずながらも、かくて 育みはべらば、せまりたる大学の衆とて、
笑ひあなづる人もよもはべらじと思うたまふる。

現代語訳:やはり学問が第一でございます。やまとだましいをいかに活かせて使うかは
学問の根底があってできることと存じます。ただ今目前に六位しか持たないのを見まして、
心もとないように思われましても、将来世の重鎮となる要を学んでおけば、私が亡くなった後も、
安心できるというものです。今のところは、はかばかしくないと思われても、
このように育ててゆけば、貧しい大学の学生と笑い侮る者も、よもやいないでしょう。

2023.12.19

MLB(=メジャーリーグベースボール)でも屈指の人気球団として知られる
ロサンゼルス・ドジャース(=Los Angeles Dodgers)。
1995年に日本人投手の野茂英雄さんがメジャーリーガーとしてデビューした球団でもあり、
大谷翔平選手が2024年からプレーする球団でもあります。

ドジャース(=Dodgers)は英単語の「dodge」が由来となっており、
日本語訳では「よける、かわす」という意味になります。子どもの頃に遊んだ
「ドッジボール」は「dodgeball」と書きますが、同じ単語です。それに「する人」
という意味を表す接尾辞「er」と複数形の「s」を付けて「Dodgers」(=よける人たち)
これが基本的な意味になりますが、では何を「よける人たち」なのでしょうか。

歴史を1884年までさかのぼります。もともとドジャースはニューヨークのブルックリンを
本拠地とするチームでした。当時、市民の足はトロリー(=trolley、路面電車)でした。
トロリーをひらりとかわしながら生活するブルックリン市民のことを
「Trolley Dodgers(=トロリー・ドジャース)」と呼んでいたそうですが、
これがチーム名の由来となっているそうです。

そして1898年初頭には本拠地のブルックリン(=Brooklyn)と合わせ、さらにtrolleyを省いて
短縮させて「Brooklyn Dodgers」という名称が広く認知されるように変化します。
チームは、1958年から本拠地をロサンゼルスに移し、ロサンゼルス・ドジャースが
誕生したというわけです。