塚田駅前教室のメッセージ
入試問題の長文化 ~大学入試・高校入試・定期テスト~【塚田小学校・旭中学・行田中学】
2025.07.11
塚田駅前教室です。
長文読解と聞くと、真っ先に思い浮かぶのは国語・英語ですよね。
大学入学共通テストの出題傾向が変化していく中で、
長文=国語・英語
という流れも変化しています。

2025年実施 大学入学共通テスト
国語は
大問構成は実用的文章を含む5問構成、試験時間は10分増え 「90分」になりました。
全体の文字数は約25,460文字で、2024年実施のときより約1,330文字増加していました。
約25,460文字は、原稿用紙に換算すると63枚分の分量とのことです。

1分間に500文字を読む速さの場合、大問すべてを読み切るのに約51分かかる計算になるようです。
試験時間90分で文章を読むだけで50分とすると、のこり40分に問題を解く時間を充てますが、
単に文章だけでなく、資料の読み取りや文章への加筆・修正など、
従来の「読んでそれに合致する選択肢・不適当な選択肢」を素早く読み取る以外に
「情報処理能力」「文章・資料から読み取った内容をもとに論理的に組み立てる力」
こういった能力も試されるようになってきているため、40分では時間が足りないくらいです。
このように、国語だけでなく、他の教科においても時間制限の中でいかに素早く処理していくかが必要になっています。

そしてこの流れは高校入試や学校の定期テストにも影響を与え、
高校入試、Vもぎにおいても文章の量が増えてきています。
例年、国語は必ず「時間が足りない」と受験生たちは言っています。
そこへ選択肢ひとつひとつが長くなったり、書抜きも40字以上50字以内など文字数も多くなりました。
今まで以上に時間が足りなくなってきています。
定期テストにおいても、
過去に生徒さんから聞いたものとして、国語の教科書の本文(この時は「走れメロス」)を丸々問題プリントに掲載されたというもの。
問題を作成した側としては、
授業でひと通り読んでいるし、
学校ワークを取り組む際に読んでいるからわざわざすべてを読み返さず、ある程度読むだけで解けるだろう
という目論見があったようです。
しかし律儀に全部読んでしまった生徒は全然解く時間が無かったという結果に......
そのほかに、直近のテストにおいては英語の長文読解の大問が増えたようでした。
確かに問題を見させてもらうと、大問5からずっと長文長文長文......でした。
教科書からひとつと、初見の英文が数題。
文章そのものは中文程度の長さですが、しっかりと英単語の知識、これまで学習した文法知識をもとに、大まかにでも訳せなくては答えるのが難しかったでしょう。
長文それぞれに、和訳(内容読解)、選択(穴埋め)、並び替え、英作文というように様々な問題形式の出題が1問ずつという出し方でした。
英語であっても、数学であっても理科、社会であっても、問題文が意図する設問の意味を理解する必要があり、
そのためには「国語力」「読解力」が必要です。
「読む力」は、読まなければ伸びていきません。
最近は国語が苦手、という生徒さんも多く、お問い合わせの際にも「国語」の教科があがることが多くなってきました。
今の子供たちは
SNSや動画配信のコメント、LINEなどでのメッセージのやり取り
いずれも字数制限による短い文面や絵文字・スタンプなどで代わりに表現してしまうことがほとんどです。
そのため、文章から相手の気持ちを汲み取ることや、教科書に書かれていること(物語の流れや筆者の主張など)が読み取れず、「文字」としてのみ認識している傾向を感じています。
慣用表現だけでなく、言葉そのものの意味を知る機会も減っているのではないでしょうか。
実際、過去いた生徒さんで教科書やテキストの文章は、
「文字」として認識し、「言葉の意味(漢字の読み方も含め)」を調べることなく
わからない言葉は読み飛ばして、読める文字だけ読み取って考える
そんな問題の解き方をしている子がいました。
いかに読解力をつけていくかがこの先の課題です。
文章を読むこと、それこそ手始めに絵本や青空文庫などの児童向けの小説などから活字に触れる機会を増やしてみましょう。
また、
知らない言葉は必ず意味や読み方を調べる。
これだけでも変わっていきます。意味が分かるだけでも読みやすくなるのです。
国語に苦手意識のある方、読解のテクニックがいまいちわからない方。
文章を読むときのコツなど、授業で指導してまいります!
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