城南コベッツ塚田駅前教室

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塚田駅前教室のメッセージ

内申の遅れを当日のテストで跳ねのける!(城南コベッツ塚田駅前教室)実話

2022.01.20

毎年この時期になると、今の受験生を目の前にしつつ、過去にいた受験生を思い
出します。

今日は私にとっても、忘れようにも忘れられない、そんな生徒さんの事例を紹介
します。実話です。

F君との出会いは、彼が中2のときのでした。船橋中学に通い部活動も頑張って
いた生徒さんです。

初めてお会いしたときには、F君とお母様と私の三者で面談をさせて頂きました。
2年生になって、だんだんと成績が下がってしまっているということが一番の悩
みだったようです。

面談のときに感じたのは、F君は自分の分析もしっかりと出来ていて、弱点もよ
く把握しているという印象でした。

船橋中学は生徒数も多いのですが成績は中盤より少し上ぐらいのところでした。

内申点は・・・?

「あれ?この点数にしては、内申が低めですね」

私は通知表のコピーをさせて頂き、ジッと内容を見ました。5教科及び9教科の
合計内申点を書き出し、思わず保護者様を前に口から出てしまった言葉です。

そこで少し疑問に思ったことを尋ねてみました。

「お母様、学校のテスト、例えば数学なんかは4以上になってもおかしくない成
績だと思うのですが、3ですね。
これは何か理由は思い当たりますか?

そんなところから、F君の成績と学校での生活、部活動、自宅においてのことな
ど色々とお話をさせて頂きました。

私の印象は、

とても快活で真面目そうではあるのですが、もしや授業参加態度とか、学校から
の提出物を少し忘れてしまったりということがあるのでは?というものでした。

実際F君に向き直って色々と聞いていくと、どうやら私の予想は当たっていたよ
うです。

そこからまず「内申点の重要性」について話をして、3年生に向けてそろそろ志
望校を決めていき、尚且つ学校のイベントをこなしながら、しっかりと合格に向
けて学習計画を立てていく必要性を説きました。

3年生になる前の2月の面談のときに、

「さて、F君、志望校についてはだいたい決まったかな?」

「はい、僕は薬園台に行きたいです」

そのときは、お父様とお母様とF君と私の4者面談となっていて、初めてお父様
とお会いする関係もあり、私自身もちょっと緊張していました。

一瞬、間があいてしまったというか、

言葉にならない「え」というか「ぐぇ」みたいな声が思わず漏れてしまったのを
今でも覚えています。
最初に会ったときより、努力して内申点は上がってきたものの、点数としてはま
だまだという部分を感じ取っていて、何より「国語が・・・」かなり良くなかっ
たからです。

当時の千葉県入試は過去問を見ても国語の文量がとても多く(今でもめちゃくちゃ
多いですが)、国語はギリギリで「3」という内申で、字は大変読みにくく(正
直読めない)いわゆる国語的センスがあまり感じられなかったのです。

春前の面談でしたが、入試がどんなものなのか、どのぐらいの内申が必要で、ど
のぐらい点数を取らなくてはいけないのか、などこんこんと話をしました。

しかし、F君は後ずさりする様子すらもなく、「薬園台に行きたいです」と。

そこからですね。

挑戦が始まりました。

ここでまるでロッキーバルボアのテーマソングが流れるかの如くです。

国語は、私の中で「このテキストで行こう!」というのが決まっていましたので、
課題は講師からの宿題以外にも私からもガシガシ出していきました。何しろ国語
力を上げないとどうしようもないからです。

F君は私の指示をしっかりと(きっとかなり苦しかったに違いないですが)守っ
てやってくれました。

そして迎えた中学3年生最初の中間テスト前には、今までにないぐらい徹底した
学習指示を出し、不可能かどうかは別として400点を絶対突破しよう!という目
標を立てました。
数学的センスはかなり高く、次いで理科も同様に得意そうでした。英語は8割を
ちょっと切るぐらいで社会は少しムラがありましたが、暗記が不得意というわけ
ではなさそうです。

「400点!400点必ず達成!」彼が授業に来るたびに、毎回「400点」を頭にイン
プットしていきました。
そして、3年最初の中間テストで苦手な国語は7割を超え、今までにない学習を徹底した甲斐もあって、400点を少し突破したのです。

夏を迎える頃には、420~430を取るようになり、夏以降Vもぎでもめきめきと偏
差値が上昇していきました。
最後の学校における定期テストでは450を突破して、冬のVもぎでは薬園台の偏
差値に1足らずのところまで来ました。

走りましたね。本当に。

で最後の面談のときに、私は一つの懸念を正直に保護者様にお伝えしました。

「薬園台を受ける生徒さんの内申点の層としては、だいたいこのぐらいです。でもF君は1年生、2年生のときの内申の貯金が正直かなり少ないので、内申という面だけで見たら、薬園台受験生の中で、下手したら・・・・ビリ?ぐらいかもしれません。
それでも薬園台受験ということで宜しいですか」


進学研究会が発刊してくれる教室宛のデータブックはとても信頼できるものです。
私はF君とお父様、お母様に内申分布のデータを見せました。

私も含めて全員がそこに書かれた内申分布を見つめました。

そして、

「F君は、今回の3年生が終わった後の3年間内申の合計が・・・・
この位置にあります」

縦に伸びた帯グラフの一番盛り上がった山の部分のかなり左の方に赤ペンで印を
つけました。

自分で印をつけておきながら、絶望的な気持ちになり、嘘の笑顔さえも出ません
でした。

F君の内申合計をグラフ上で示したときに、その内申では合格者が居なかったか
らです。

(これ受かったらレジェンドだ)

心の中の声は、実はそのとき漏れてしまいました。

「えと、内申の遅れという面でみたら、けっこうきついかもしれないです。もち
ろん受かったらレジェンドです!」

でも

F君を交えた最後の面談で、親子ともに「チャレンジします」ということでした。

(うぉおおお、これ、内申の遅れの分を加味したら県船に受かるぐらいの点数を
取らないといかんかも)

私は頭の中でキンコンカンコンと鐘がなるかのように、叫んでいました。



結果・・・

F君は、薬園台の合格を手にしました

内申点、私の計算では20は不足している、いやそれ以上か・・・


そんな状態でもF君は自分の実力で当日のテストで点数をたたき出し、受かった
のです。

F君の合格の報告は粋な計らいでした。

スマホからの送信で、

「桜咲く」

でした。

教室内で一人でしたので、

私は本当に叫びました。

「うおぉおおおおおおお!!」


ちなみに冬の期間のF君の自習時間(塾での滞在時間)は、もはやここに住んで
いるのでは?というぐらいでした。

社会と理科は、日本全国の入試問題が掲載されている分厚い一冊を全部やりまし
た。
過去問は8年分。
数学は発展的問題を扱った問題集を全部。
国語は標準的問題集3冊をフルに終えて、発展的問題集3冊も終え、入試用のテ
キストをまるまる一冊全部。

「絶対合格するぞ」という強い信念は、考えも行動もその一瞬から全て変えてい
きます。

思いの強さは、自分の原動力になる。

そんな好事例を示してくれたF君でした。