茅ヶ崎教室のメッセージ
日常とお勉強 その3 料理は化学だ!
2022.01.21
皆様こんにちは!
城南コベッツ茅ケ崎教室 教室長です。
本日は料理は化学!の通り、料理についてです。
かつて、私も飲食店で働いていた事が有り、
その時に色々な事を勉強させて頂きました。
その時にシェフから教えて頂いたいくつかの事が、
後々考えると化学の知識を応用している!
と判明したものが有り、今回それをご説明させて頂きます。
①料理の基本、さしすせそ。
これは料理をされる方にとっては当たり前の知識なのでしょうが、
食材の味付けにはどのタイミングで何の味を入れた方が良いのか?
という順番が存在しています。
例えば砂糖。
これを入れる場合には早めに入れた方が良いです。
食材に味をしみこませる場合、砂糖の分子は大きいので
中まで浸透するのに時間が掛かる、特徴が有ります。
その為、中まで味を染み込ませられる様、
時間をかける必要が有るのです。
では、塩は?となりますが、
塩は砂糖の次に入れる方が良いそうです。
塩は食材の中から水分を引き出す性質が特に強いので、
より味が中に染み込みやすくなる性質が有ります。
そして、スパイス的な香りの有る調味料ですが、
これはあまり長時間加熱してしまうと香りが飛んでしまうので
最後の方に入れましょうという事だそうです。
さて、ここまでご説明いたしましたが、
化学に関わる部分は特に砂糖と塩になります。
この二つの調味料はどちらも脱水作用が有ります。
これを利用して、食材から水分を引き出し、
その時に食材の細胞膜を破壊して、味が染み込みやすい状況を作る。
そうした目的も兼ねております。
この脱水作用ですが、
理科の実験で半透膜の実験と言う物がございます。
塩水と真水をセロハンで仕切っておいておくと、
塩水の濃度を薄めようと真水がセロハンの隙間を抜けて
塩水の方に入っていく、という現象です。
直感的な事なのかもしれませんが、
昔の人達はこうした作用を理解して使っていたのだと思います。
仮に、砂糖と塩の順番を変えると味の染み込みが変わります。
砂糖の味が染み込みにくい状況になるので、
あまり美味しい煮物にはなりません。
昔ながらの知恵の中には科学の知識も詰まっていた。
これからの時代、料理を科学する必要が有るのかもしれません。