城南コベッツ都賀駅前教室

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都賀駅前教室のお知らせ

(国語編)2022年4月からの高校における新学習指導要領について

2022.01.26

城南コベッツ都賀駅前教室です。

前回(地理総合・歴史総合編)4月からの高校における新学習指導要領と2025年度以降共通テストについて)に引き続き、今回は新高校1年生の新学習指導要領における「国語」について取り扱っていきます。

まず、現行の国語の教科、科目です。(横の数字は単位数、★印は必修)
「国語総合」4★
「国語表現」3
「現代文A」2
「現代文B」4
「古典A」2
「古典B」4

続いて改訂後の国語の教科、科目を見ていきましょう。
「現代の国語」2★
「言語文化」2★
「論理国語」4
「文学国語」4
「国語表現」4
「古典探求」4

これまで高1生で必修が「国語総合」のみだったのに対し、改訂後は「現代の国語」「言語文化」の2つに分かれます。
ただし、単位数が「国語総合」がに対し、「現代の国語」と「言語文化」がそれぞれとなっているので、実際の「国語」の授業数自体は変わらずのはずです。

では、これまでの「国語総合」から置き換わる「現代の国語」と「言語文化」とは一体どんな教科なのでしょうか?

「現代の国語」と「言語文化」は何をするのか

現代の国語」は「実社会における国語による諸活動に必要な資質・能力を育成する科」として、
言語文化」は「上代(万葉集の歌が詠まれた時代)から近現代に受け継がれてきた我が国の言語文化への理解を深める科目」として設定されています。

更に細部を見ていくと、「現代の国語」においては、

「内容の〔思考力,判断力,表現力等〕の「C読むこと」の教材は,現代の社会生活
に必要とされる論理的な文章及び実用的な文章とすること。
論理的な文章とは,説明文,論説文や解説文,評論文,意見文や批評文などのことであ
る。
(中略)一方,実用的な文章とは,一般的には,実社会において,具体的な何かの目的やねらいを達するために書かれた文章のことであり,新聞や広報誌など報道や広報の文章,案内,
紹介,連絡,依頼などの文章や手紙のほか,会議や裁判などの記録,報告書,説明書,企
画書,提案書などの実務的な文章,法令文,キャッチフレーズ,宣伝の文章などがある。
また,インターネット上の様々な文章や電子メールの多くも,実務的な文章の一種と考え
ることができる。
現代の社会生活における実用的な文章には,図表や写真などを伴う文章が多いことか
ら,指導のねらいに応じて,これらを教材として適宜取り上げることが必要である。」
(高等学校学習指導要領 解説国語編 p106より抜粋)

とあるように、「現代の国語」ではこれまでの「国語総合」や「現代文」で見られたような論理的な文章実用的な文章が中心として扱われます。
かつ、「現代の国語」(と選択科目の「国語表現」)では話し言葉と書き言葉、敬語を含めた言葉遣いについての学習も含まれているようです。

一方で「言語文化」においては出版社にもよりますが、
「羅生門」「山月記」のような小説随筆詩歌俳句に加え、
古典、特に伊勢物語の「芥川」「東下り」、徒然草、枕草子、故事成語(蛇足、臥薪嘗胆)や論語などの古文漢文が取り上げられ、先に述べたように受け継がれてきた言語文化への理解を深めることを重視しています。

そしてそのどちらにも「話すこと、聞くこと」「書くこと」「読むこと」の要素と、言語活動が重視されています(科目ごとによってその比重は異なります)。
言語活動とは言葉による記録、要約、説明、論述、話し合い等を通じて行われる活動です。
本文や資料の引用を通じて自分の意見や考えを述べること、または報告や連絡、案内などのために必要な事柄を話すことなどが求められます。

今年の4月からの新高1生から年次ごとに実施されていくため、高2生以降で実施される予定の「論理国語」「文学国語」「国語表現」「古典探究」の教科書はまだ出ていないようですが、

特に論理的文章(評論文、論説文)を扱う「論理国語」、
文学的文章(小説、随筆、詩歌俳句)などを扱う「文学国語」、
実社会において必要となる他者との伝え合う力(コミュニケーション)の育成を重視した「国語表現」、
古典を主体的に読み深める「古典探究」、

このいずれも、先に学習する「現代の国語」「言語文化」の内容をより細分化したものと言えるでしょう。

また、2025年(令和7年度)以降の共通テスト国語においても、
多様な文章を提示し,より思考力・判断力・表現力等を発揮して解くことが求められる問題を重視した出題を一層工夫していく観点から,問題量を増やす方向で問題作成の方向性や構成等を検討します。 」(令和7年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テストに関する検討状況について(令和3年12月更新)より引用)
とされています。

特に昨年度より実施された共通テスト以降の現代文の問題における「メモ」「ノート」に見られるような資料を整理する力、筋道立ててまとめる力が出題されていくことでしょう。