城南コベッツ都賀駅前教室

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都賀駅前教室のお知らせ

(公民編)2022年4月からの高校における新学習指導要領について

2022.01.29

城南コベッツ都賀駅前教室です。

今日は4月から始まる高校生の新学習指導要領の公民(公共)について確認していきましょう。

参考:前回記事

(国語編)2022年4月からの高校における新学習指導要領について

これまでの高校での公民は
現代社会倫理政治経済でした。
その中で、「現代社会」または「倫理政治経済」のどちらかが必修でした。

これからの高校での公民は、
公共倫理政治経済となります。
そして、いずれの生徒も「公共」が必修となり、「倫理」、「政治経済」は選択科目となります。

また、新学習指導要領では『「公共」を原則として入学年次及びその次の年次の2か年のうちに全ての生徒に履修させることとし,その履修の後に選択科目である「倫理」及び「政治・経済」を履修できることとし』たとあります。(【公民編】高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 p26)

つまり、必修である公共は高校1,2年のうちに必ず履修し、かつ公共の履修後にのみ倫理及び政治経済が履修できることとなります。
高校3年生で「公共」の履修、または「公共」より先に「倫理」「政治経済」の履修はないというわけですね。

現代社会との比較を中心に、共通テストのサンプル問題とねらいと照らし合わせながら見ていきましょう。

令和7年度以降の試験に向けた検討について
(共通テストサンプル問題、ねらい)


・「現代社会」と「公共」の違いとは?

「現代社会」が「公共」と改められるにあたって、
現行の学習指導要領における課題点を見ていきましょう。

「...一方で,主体的に社会の形成に参画しようとする態度や,資料から読み取った情報を基にして社会的事象の特色や意味などについて比較したり関連付けたり多面的・多角的に考察したりして表現する力の育成が不十分であることが指摘されている。
また,社会的な見方や考え方については,その全体像が不明確であり,それを養うための具体策が定着するには至っていないことや,近現代に関する学習の定着状況が低い傾向にあること,課題を追究したり解決したりする活動を取り入れた授業が十分に行われていないこと等も指摘されている。」(【公民編】高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 p6)

そこから、今回の改訂にあたり目標とされている点として、下記のような要素が挙げられています。

現代の諸課題を捉え考察し,選択・判断するための手掛かりとなる概念や理論につい
て理解する
諸資料から,倫理的主体などとして活動するために必要となる情報を適切かつ効果的
に調べまとめる技能を身に付ける
現実社会の諸課題の解決に向けて、...事実を基に多面的・多角的に考察し公正に判
断する力や、合意形成や社会参画を視野に入れながら構想したことを議論する力を養うを養う
よりよい社会の実現を視野に,現代の諸課題を主体的に解決しようとする態度を養う

つまり、先で挙げられた課題点の改善のためこれまで以上に生徒の主体的な取り組みと社会の主体たる自覚の養成が重視されています。

また、「現代の諸課題を追究したり解決したりする活動を重視」ともあります。

これは4月から18歳が「成人」となり、有権者として選挙を通して政治参加することは今回の変更に無関係ではないでしょう。
特に高校3年生での選挙参加に向けての政治参加意欲や司法参加意識を高めることは今回の変更において少なからず織り込まれているはずです。

共通テストのサンプル問題でも疑似国会、模擬裁判に関連した問題が出題されています。

疑似国会、疑似裁判などはテスト上だけの問題ではなく、実際の高校での授業でも、疑似国会や模擬裁判といった取り組みを通して、制度などの知識を覚えるだけでなく実際の体験と併せて体系的に身に付け、その上でこの場合はどのように考えるべきか?この問題はどのように解決すべきか?という主体を持って考察、解決する必要性は指導側、生徒側双方に求められるのではないでしょうか。

すなわち、
1.現代の諸課題を捉え考察、手掛かりとなる概念や理論について理解し、
2.必要となる情報を適切かつ効果的に調べまとめて、
3.現代の諸課題を主体的に解決しようとする

そういった要素が学校でも、試験でも問われる内容となってくる点となると思われます。