城南コベッツ都賀駅前教室

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都賀駅前教室のお知らせ

(情報編)2022年4月からの高校における新学習指導要領について

2022.03.17

城南コベッツ都賀駅前教室です。

少し間が空いてしまいましたが、高校生における新学習指導要領において、今日は「情報」について見ていきましょう。

参考用
【情報編】高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説

現行
社会と情報
情報の科学
(うち、1科目2単位で必選択)

改訂後(22年4月~)
情報Ⅰ(必修) 2単位
情報Ⅱ(選択科目) 2単位

これまでの情報科の科目は「社会と情報」と「情報の科学」の2種類で、いずれか1科目が選択必履修でしたが、履修者のうち8割が「社会と情報」、2割が「情報の科学」と言われています。
情報の科学」ではプログラミング言語を扱う内容が含まれていますが、「社会と情報」ではPowerpointやExcelなど情報を発表、整理、資料を作成するといった内容に留まるもので、プログラミング言語までを大きく取り扱う内容ではありませんでした。
それが今回の新学習指導要領によって必修となる「情報Ⅰ」においてプログラミング、モデル化とシミュレーションといった要素が織り込まれることにより、全ての生徒がそれらの内容に触れることとなります。


『「情報Ⅰ」では,プログラミング,モデル化とシミュレーション,ネットワーク(関連して情報セキュリティを扱う)とデータベースの基礎といった基本的な情報技術と情報を扱う方法とを扱うとともに,コンテンツの制作・発信の基礎となる情報デザインを扱い,更に,この科目の導入として,情報モラルを身に付けさせ情報社会と人間との関わりについても考えさせる。
「情報Ⅱ」では,情報システム,ビッグデータやより多様なコンテンツを扱うとともに,情報技術の発展の経緯と情報社会の進展との関わり,更に人工知能やネットワークに接続された機器等の技術と今日あるいは将来の社会との関わりについて考えさせる。
なお,プログラミングに関しては,中学校技術・家庭科技術分野においても充実を図っており,それらの学習内容との適切な接続が求められる。
(【情報編】高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 p8 (2)共通教科情報科の具体的な改善事項 イ 教育内容の改善・充実 より引用)

また、情報においては数学Ⅰ、数学Bなどで扱うデータの利用(統計)との関連性を持たせ、特に数学科では統計の基本的な知識や解き方、技能などを学び
情報科においては統計を活用して、具体的な問題例を挙げてその内容を統計を活用して問題発見、問題解決する力を培っていく方針のようです。
数学Ⅰでは分散、標準偏差、散布図及び相関係数、仮説検定の考え方などを扱い、
数学Bでは標本調査、確率変数と確率分布、二項分布と正規分布、区間推定と仮説検定を扱っていきます。
他教科と相互に作用するように学習を進める、というのはどの教科にも見られます。

また、情報の教科内で触れていく内容については以下の様に述べられています。

『情報と情報技術を活用した問題の発見・解決の方法に着目し,情報社会の問題を発見・解決する活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 次のような知識及び技能を身に付けること。
 (ア)情報やメディアの特性を踏まえ,情報と情報技術を活用して問題を発見・解決する方法を身に付けること。
 (イ) 情報に関する法規や制度,情報セキュリティの重要性,情報社会における個人の責任及び情報モラルについて理解すること。
 (ウ) 情報技術が人や社会に果たす役割と及ぼす影響について理解すること。

イ 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
 (ア)目的や状況に応じて,情報と情報技術を適切かつ効果的に活用して問題を発見・解決する方法について考えること。
 (イ) 情報に関する法規や制度及びマナーの意義,情報社会において個人の果たす役割や責任,情報モラルなどについて,それらの背景を科学的に捉え,考察すること。
 (ウ) 情報と情報技術の適切かつ効果的な活用と望ましい情報社会の構築について考察すること。』(【情報編】高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 p23 2 内容とその取扱い (1) 情報社会の問題解決より引用)

特に、近年のSNSの活用におけるモラル、マナーから、個人情報やパスワードなどにおけるセキュリティ意識など、情報社会に伴う危険性(犯罪)とそこから身を守るための技術や必要性などといった内容が身近な内容から掘り下げて具体的、主体的に学んでいくことになります。

情報技術の仕組みとその活用を学び、情報技術の利便性と危険性、正しい活用の仕方を理由から紐解いていきながら学んで、乗法の活用における問題発見力や問題解決力を養いつつ、これからの情報社会に一人一人が自ら参画していく姿勢を作っていくようです。

また、プログラミングの内容に関して、例としてプログラミング言語の「Python」「Javascript」「Excel VBA」「Scratch」「Swift」などが取り上げられています(掲載されている言語は出版社、教科書によって異なります)。

プログラミング言語を例に、プログラムの仕組みについて学んでいくわけですから、プログラム利用者でない限り触れることもなかっただろうプログラミングが、これからは全高校生が必修で扱うことになることは、いかに情報教育の重要性が急がれているかが垣間見えるものだと思います。

ちなみに「Python」は人工知能(AI)、機械学習、ディープラーニングなどからYoutube、Instagram、DropboxといったWEBアプリ開発にも使用されている言語、
「JavaScript」はWEBブラウザ(Google ChromeやSafari)上で動作する便利機能などに活用されている言語、
「Excel VBA」はExcel、Word、Powerpoint等Microsoft Office製品に搭載されている、作業を自動化させたりするプログラム等を作成、実行できる言語、
「Scratch」は8~16歳を対象の中心に据えた、処理内容がブロックやアイコンなどで表された初学者向けプログラミング言語、
「Swift」はiPhoneやiPad、MacなどApple製品上で使われているiOS上で使われるアプリケーション開発向けに使われているプログラミング言語のようです。

扱われるプログラミング言語も、実際に最近特に使われるものを活用していくわけですから、よりプログラミングは身近なものになるのではないでしょうか。
逆を言えば、プログラムが食わず嫌いで避けては通れぬ道になったとも取れます。
データの利用(統計)分野も重要視されており、実際に先日の千葉県公立入試の数学の問題中にも箱ひげ図が出題されていたこともありますから、統計、情報の柱はもはや学習内容の中で確固たる地位を得たものと言えるでしょう。

また、2025年度以降の共通テストにおいても、「情報」の教科設定が予定されています。(参考 令和7年度以降の試験に向けた検討について)
こちらのサンプル問題やねらいに見られるような内容が、実際の定期テストや入試で問われる内容となってくることが予想されます。
「情報の教科化ってなんだろう?」「テストではどういう問題が問われるのか?」と気になる場合は、一度目を通してみても良いかもしれません。